変化を恐れ現状維持することのメリット・デメリット

はじめに/変化を恐れることは自然な反応

変化を嫌い、現状維持をするのは人間の本能です。変化することはリスクが伴います。
対して現状維持は安定です。人間は生存のために、リスクより安定を常に選択してきました。

本記事では変化を恐れることは普通のことであるとの前提で、
それでも変わりたい、変われない自分を変えたい方に向けた記事になります。

変化を恐れる事例

この世の中で変化を恐れる理由といえば、以下のような事例が挙げられます。

  • やりたいことがあるけど行動に移せない
  • Noと言えない
  • 転職しない
  • 起業しない
  • 恋人に別れを告げられない   …etc


上記以外にも変化を恐れる例はたくさんあると思いますので、コメント欄に残してみてください。

環境を変えたい、自分を変えたい、何か一歩踏み出したい。心ではそう思っていても、なかなか行動に移せずにいたり、踏みとどまってしまう方も多いと思います。

では、なぜ人間はこのように変化を恐れるのでしょうか?

変化を恐れる理由①. 安定にすがりたいから

変化しないということは、今ある安定を手放したくないからでしょう。
今ある安定というのは、安心と安定が保証されているからです。

例えば職場で例えると、働きなれた環境で慣れ親しんだ同僚と、日々のルーティンワークを行う。ですが転職するとなれば、見知らぬ職場で初対面の人々と、新しい仕事をするわけです。

どうなるかわからない、不確定な要素を嫌います。
なので現状の不満、将来の不安があってもそこに目を瞑って行動を起こしません。

変化を恐れる理由②. リスクを背負いたくないから

変化することはリスクが伴います。そもそも何事にもリスクとメリットが常に共存しています。
変化しない現状維持のメリットと、変化に伴うリスクを比べてしまうでしょう。
例えば、以下のような比較をするでしょう。

・「今の職場はゆるい雰囲気でサボれるから楽」だけど「転職したら人間関係で悩むかもしれない」
・「今の彼氏は性格悪いけど超イケメン」けど「もうこんなイケメンに出会えないかもしれない」

などといった比較です。いずれも

「現状のメリット」VS 「変化のデメリット」の比較になってしまっています。
メリットとデメリットの比較なので、当然メリットが勝つでしょう。
結果、変化せず現状維持にとどまります。

変化を恐れる理由③. 他人に笑われるかもしれないから

世の中、1人ぼっちで生きている人はほとんどいません。人間は群れる生き物ですから、
友達、知り合い、職場仲間、家族など、コミュニティに属していることが多いでしょう。
自分のライフステージを変えるような大きな変化であればあるほど、他人からの目線が気になるでしょう。

「起業して失敗したらバカにされるかな」
「思い切って金髪モヒカンにしたいけど、似合ってないと笑われたらどうしよう」
「この仕事を辞めたら裏で同期に愚痴を言われたら嫌だな」

このように、自分の欲求に対して他者からの嘲笑や批判を気にして変化できないこともあるでしょう。

変化を恐れる理由④. 苦労を買いたくないから

変化を起こすのはオートマチックではありません。変化したいと頭で念じれば変化することもありません。転職で例えれば、まず転職サイトで自分に合った求人を探し、履歴書の作成、面接対策、今の会社への退職届の提出など、面倒くさいタスクが発生します。

変化することに伴い発生する、このようなタスクを苦労と捉えれば、変化が億劫になるのも仕方がないことでしょう。

変化を恐れる理由⑤. 後悔したくないから

変化のメリットとデメリットを理解していて、変化することができたとしましょう。
ですが、全ての変化が成功につながる保証はどこにもありません。
変化した後のほうが不幸になるかもしれません。今の環境にはもう戻れないこともあります。

そうなれば人は後悔するかもしれません。あの時、変わらなければよかったと。
絶対に後悔したくない人は、冒険や探索をせず現状維持にとどまるでしょう。

変化しないメリット

変化を恐れる理由を参考に、変化しないメリットを書き出します。

・安定した日々を送ることができる。
・リスクを背負わずに生きられる
・他人に笑われる心配がない
・苦労を回避できる
・後悔することもない


次に、変化するメリットを書き出します。
変化しないメリットと比較してみましょう。

変化するメリット①. 違う未来を見ることができる(路線変更)

変化することで、見れなかった未来を見ることができます。
これは電車で言うところの路線変更になります。

たとえば山に向かうA線と、海沿いを走るB線、見える景色や到達する地点はまるで違うわけです。変化することはこの路線変更と同じです。今までと違う未来や景色を見ることができるでしょう。

変化するメリット②. 見えなかったものが見える(一時停車)

変化をするためには一時的に止まることになるでしょう。
今まで継続してきた成長/歩みに勢いを失うこともあります。

電車で例えると、猛スピードで路線変更をすれば、脱線しますよね。
車でも同じで、急カーブはブレーキでスピードを落としてから曲がりますよね。
人生も同じで、ある変化を起こそうとすれば一時的に止まることは必要なことなのです。
変化を恐れる=止まることを恐れるとも言えるでしょう。

ですが、止まらないと見えないこともあります。
止まったから見えたものもあるということです。
猛スピードで日々を駆け抜けていると、窓から見える景色も猛スピード。
道端に咲く1輪の花に気づく余地もありません。
しかし、同じ道でもゆっくり散歩している時はどうでしょう。
新しくできたお店に気づいたり、何気ない街並みの良さを実感するかもしれません。

変化すること=止まってみることで、見えなかったものが見えてくるでしょう。

変化する方法☑︎

ここから、具体的に変化するための手順をご説明します。
変化するメリットに魅力を感じていただけたなら、ここからのステップもそう難しくないと考えます。

①ゴールを設定する

ゴールを設定しましょう。変化の末どのような状態になりたいか、どうありたいかです。

海に行くのか、山に行くのか。海に行きたいのに山方面に進んでも永遠に辿り着きません。
アメリカに行きたいのに自転車の改造に1億円投資しても、海は渡れません。

このように、ゴールが決まれば方向性が決まります。変化の先にどこに辿り着きたいのか。
変わりたい方向に変わるためには、正しい方向性の努力をする必要性があるからです。

「例).ロサンゼルスでアイスクリーム屋さんをOpenしたい」
「例).会社の同期の中でトップの成績を取ること」

②変化の必要性を見出す

ゴールを設定と方向性が定まれば、変化する必要があるか今一度考えましょう。
変わりたいと思った理由はなんでしたか?変われない現状が嫌になりましたか?
変わらなければいけませんか?変われないと不幸ですか?

「例).夢を叶えたいから。1度はやってみないと後悔しそうだから。」
「例).いつもミスばかりで本当に悔しいから。もうこんな自分は嫌だから。」

③何をしないといけない/するべきか タスクの列挙

変化の必要性は見出すことができましたでしょうか。

では、変わるために必要なことを箇条書きでいいので挙げていきましょう。

「例).ロサンゼルスでアイスクリーム屋さんをOPENしたい」
→夢を叶えたいから・後悔しそうだから
・開業資金を貯める(500万)
・アメリカの開業届申請方法を把握する
・アイスは何種類用意するか決める
・パスポートを取る
・今の職場を辞める
   


「例).会社の同期の中でトップの成績を取ること」
→いつもミスばかりで本当に悔しいから。もうこんな自分は嫌だから。
・なぜミスしてるのか分析する
・ミスしない対策を取る
・それでもミスはするから落ち込まない捉え方をする
・ミスで怒られても5分以内に切り替えると決める
・営業成績向上のため、今より2〜3件成約を増やす
・現状、未成約だった場合のパターンを分析する
・営業が得意な先輩の商談に同席させて見学できるか聞いてみる
・自分の表情や声のトーンも改善してみる


④実行する

なにをすべき/しないといけないか炙り出せたでしょうか?
では、実際に実行していきましょう。

当然ですが、想いだけでは変われません。
アクションを起こす必要があります。
自分が目指すべき方向に向かって行動をしていかなければなりません。
その方向、道標となるものが先ほど列挙したタスクです。

実際に行動しましょう!

変化するためのマインド

ここまで変化を恐れる理由・それでも変化したい必要性・変化するための行動を説明しました。それでも、変化の過程でリスクを恐れたり、不安な気分に陥ることも当然あるでしょう。
それでは、変化する時に私が心がけているマインドや考え方をご紹介します。

変化するマインド①. リスクは潰せばいい

何事にもメリットとリスクが共存していると述べました。

たとえば、道を歩くことにも車に轢かれるリスクがあります。
車を運転することも事故するリスクがあります。

だから歩道を歩くのですよね。だからシートベルトをして、保険にも入るのですよね。
リスクを潰すという行為は皆さん普通にやっていることです。
わざわざ道のど真ん中を歩く人や、保険未加入のシートベルト未着用で運転する人も多分いない

挑戦すること、変化を起こすこと。それにリスクが伴うことは当たり前で、リスクは対策すればいいのです。

変化するマインド②. 変わりたいのに変えないの?

変わりたい・自分を変えたい・環境を変えたい

あなたにも私にもある欲求です。

例えば、寝室のベッドの場所を変えたいとしましょう。変えますよね。
では、今の現状や環境、自信の持てない自分は変えたくないのでしょうか。

変えたいですよね。変わりたいですよね。当然だろっと声があがりそうですね。

そういった素直な欲求や感情表出、とても素敵です。

では、変わりませんか?変わってみてはいかがですか?行動しませんか?
自分の欲求に反対しますか。自分に嘘をつきますか。いつまで自分を抑え込みますか。

よくお考えになってください。

変化するマインド③. あなたを笑う者は切るべき関係性

あなたの挑戦を笑う者、あなたのアクションの結果をバカにする者

嫌な気持ちになることもあるでしょう。味方からの評価が落ちる、自分のプライドが傷ついたり

仲間内で悪い評判が出回ったり。

どうでしょう。あなたの本気の挑戦や変化を笑う者、バカにする人は大切な存在でしょうか。
古くからの友人、お世話になった先輩かもしれませんが、その背景に執着することはあなたが
変わるための足枷になるかもしれません。

大切にするべき存在は、あなたに理解を示す者、あなたの足を引っ張らない者です。

変化するマインド④. そもそも人は失敗を笑う生き物

そもそも人は失敗者をバカにしますし笑いのネタにします。
人間は賢く発達しましたが動物に変わりはなく、地球の動物共通の本能には逆らえません。

ヒトは集団で群れる生き物です。
集団の中で目立つもの、異質な個体は、いじめに遭ったり追い出されたりします。
そして自分より弱い存在を攻撃して自分の強さを実感し、安心します。
残酷ですが、自然の摂理であり人間だけに限った話ではありません。

変化すること・挑戦することに置き換えて考えてみましょう。
現状を変えたくてもリスクや環境を懸念し一歩踏み出せない方も多くいらっしゃるでしょう。
そんな中、あなたは勇気を振り絞って一歩を踏み出しました。

そんなあなたを心の底から応援してほしいですか?祝ってほしいですか?
同じように後をついてきてほしいですか。賞賛がほしいですか。

残念ながら、周囲はそれを良く思わずあなたの足を止めにくるかもしれません。
自分が踏みたくても踏めなかった道を、仲間が先に進もうとしてるのです。
比べて自分は進めずにいる、自分は情けない生き物だ。そう思いたく無いから
あなたを全力で止めにくるのです。あなたが挑戦しないことで、
周囲の挑戦しない人たちが自己肯定することが可能だからです。

なので何かしらの変化にはそういった他者からの嘲笑やアンチは付きものと考えましょう。

変化するマインド⑤. 長期的に考えてみる

人間は、中長期的な取り組みが苦手です。
「それなりの時間をかけないと結果が目に見えないもの」あるいは
「犠牲を払ったとしてもそのリターンが保証されていないもの」が嫌いです。

なぜなら狩猟時代から、リスクは避けてきた生き物でありそのおかげで生存しているからです。
絶対に成功できると保証されたもの、絶対に失敗しない方法を好みます。

実際に、YouTubeでは

「絶対に〇〇できる神級裏技5選!!」
「10分で確実に腹筋が割れる〇〇式トレーニング!!」

このような内容の動画が伸びている事実があります。

短期的に結果が出せて、失敗のリスクがなるべく少ない方法、
「マニュアル」とでも言いましょうか。便利で安全ですよね。
導くままに行動すれば、結果が保証されているのですから。
上記のような動画の再生数が伸びる理由も納得できます。

しかしながら、現実世界はどうでしょうか。
なんでもかんでもマニュアルが確立されているものばかりでしょうか。

歴史上の偉大な発見家、成功者たちは皆、マニュアル通りに人生を送ってきたのでしょうか。

答えはYES、ではない可能性が高いです。

取り組み始めてすぐに結果がでたのでしょうか。こちらもほぼNOでしょう。

STAP細胞の発見は、1週間で見つかったのでしょうか。
本田圭佑は、サッカーを始めて3日後にプロ契約を結んだのでしょうか。

「絶対にSTAP細胞が見つかる裏技4選!!」という動画をみたおかげでしょうか。
「これだけやっておけばプロ確定!誰でもサッカーが上手くなる練習方法※超優良級」
という動画をみたおかげでしょうか。

違います。

いずれも、「結果が出るかわからない」「報われないかもしれない」「確率したマニュアルなど存在しない」

中長期的な努力を継続した結果なのです。
失敗するかもしれないリスクを背負って生きてきたのです。

短期的なリスクに捉われず、長期的なメリットを考慮しましょう。


変化するマインド⑥ きっと決断を先延ばし続ける

ネガティヴな感情が湧き出てきたとき。変わりたいと心からそう思った時。
今変わらないと、いつ変わりますか。
自分の感情に蓋をして、自分を抑え込み、変わらない自分のまま過ごしますか。
変わりたいのに変われないフラストレーションを抱えたまま人生を再開しますかね。

また今度やろう。またいつか変わる時が来るだろう。いつか報われるだろう。

そうやって先延ばしにしてきたから、いま変われてないのではないですか?

先延ばしにすることは精神衛生上よくありません。

すぐ変化できない、行動を起こせない事情や環境要因はもちろん存在します。
そうでない場合、なるべく早く計画を立てて、変わるために行動を起こしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

変化を恐れる理由の事例から、変化するメリット、実際に変化するための行動、そのためのマインドをご説明いたしました。

正しい方向性で、変化するための行動を起こしていきましょう。
その道中、ためらうことや不安に襲われることもあります。
そんな時は本記事を読み返してみてください。

本記事が読者の変化の後押しとなれば幸いです。

ご精読ありがとうございました。